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臨床心理士hanaのひとり妄想diary☆

総合病院勤務です。世の中の出来事を、いち臨床心理士の視点からいろいろ妄想しつつ、考えてみたいと思っています。

受験生を持つご家族へ伝えたいこと

 

 

こんにちは!臨床心理士 葉菜です。

学生さんにとっては勝負の季節、受験シーズンに突入しましたね。

気温がぐっと下がってきたので、みなさん風邪に気を付けてがんばってほしいです。

さて、今日はそんな受験に関する話題から一つ取り上げて考えてみたいと思います。

今日、こんな記事が出ていました。

ここ数年、この受験シーズンになると見るようになった「受験うつ」についてです。

この記事によるとこの受験期に「うつ症状」で受診する患者さんの多くが、俗にいう「新型うつ」なんだとか。新型うつとは自己愛の強さが関係している病態です。

 

そもそも自己愛とは、人が生きていく上でとても重要な概念です。字のごとく、自分を愛し、存在を肯定できる力。不安だらけの世の中に立ち向かって生きていく力として必要なものです。ただ強過ぎるとこれはこれで問題で、ちょっと前にニュースになった「ばびろんまつこさん」のようにもなりかねません・・・。

 

話を戻して、この自己愛。思春期の子どもにとってはこれから大人へと成長するためにとても重要で、この思春期時代が一番強くなります。大人相手に生意気なことを言ってみたり、大口を叩いてみたり。。。多少背伸びをしている部分もありますが、半分くらい「自分は本当にそれくらいはできる」と思っているもの。周りから見えれば「何言ってんの?!」なんて文句の一つも言いたくなりますが、少し生意気くらいが思春期らしい姿とも言えるかもしれません。

 

ではなぜこの思春期の時期が一番強く、またとても重要なのでしょうか。

それはこの思春期は日常の生活を送りながら、「自分は何者なのか」「どうして生まれてきたのか」など本質的な問いにぶつかる時期であり、このような悩みの迷宮探索に必要なエネルギーだからです。

例えばとてつもなく大きな将来像を描く子どもが居たとします。総理大臣になりたいとか宇宙飛行士になりたい、とか。ノーベル賞を取りたいとか。

子どもはその描いた夢に思いをはせながら、どうしたらそうなれるのかと現実的にも考えます。そうすると様々な困難が見えてきて現実で実行することの難しさを知ります。このように夢と現実を行き来しながら、「等身大の自分」を見つけ大人に なっていくのです。このためにある程度の自己愛は必要なのです。

 

受験も、まさに夢と現実を行ったり来たりするものであり、「自分探し」の過程の一つと言えます。加えて大大大イベント!!

進学できる学校によって人生は変わってくるかもしれません。したがって本人だけでなく周りの大人も、つい力が入って叱咤激励してしまうかもしれません。しかしすでに述べた通り、本人自身の中で夢(理想)と現実で激しく一喜一憂している状態なので、周りの大人の反応が大きすぎると、本人にとっては大きな大きなストレスになってしまいます。

 

叱咤激励も大切ですが、時にはぜひ自分の夢(理想)と現実で葛藤しながら頑張っている姿を認めてあげながら見守る姿勢も、受験生を持つご家族、特にお父さまお母さまにお願いしたいです。

 

元受験生 葉菜でした☆