「風俗嬢の収入が激減、月収10万円以下で過激サービスを強いられ...性風俗の仕事はもう貧困女性のセイフティネットにならない」を読んで思ったこと。
こんにちは!葉菜です。
先日取り上げた記事に続き、こんな記事を見つけました。
今日はこの記事を読んで思ったことを書いてみようと思います。
私の臨床経験をもとに書いていくので、記事の内容からは少しずれることをご理解ください。
女性にとっての究極の肉体労働だと思う。
これは個人的な意見です。
担当させていただいていた患者さんの中には性風俗産業で働ている女性もいて、その方々のお話を聞いて私が思ったことです。
なぜそう思ったか。それは”男性と女性ではセックス感が違う”という背景からです。
女性はSEXに心の結びつきを求める生き物
こんな研究結果があります。ポルト大学の心理学者フェリックスネートによれば、男女関係において女性のゴールは”(男性と)寄り添うこと”であり、一方の男性のゴールは”からだの関係を持つこと”でした。
「一夜を共にしてから、急に相手男性の態度が冷たくなった」というあるある話?の背景には、こういう男性心理があるようです。
この場合の男性心理を勝手に推測すると、SEXをしたら気持ちも頭も冷静になり改めて考えると、相手女性は付き合い続けたい相手ではなかった、ということになるのでしょうか?
一方女性にとってSEXは相手男性との関係性を深めるための行為なので、「相手男性との関係をスタートさせたい」気持ちの表れと言えるようです。
SEXと心の結びつきがセットになるのが女性、と言うとわかりやすいかもしれません。
SEXと心を分離させて行う仕事。
それをビジネスのツールとして使うためには、精神的な側面を分離させる必要があります。
患者さんの話を聞いていると、肉体的なサービスも大変ですが、疑似恋愛のような?精神的なサービスもかなり求められるようですね。ただ行為すれば良いというものではない。
定収入を得るには顧客がついてくれないとダメなので、心も体もお客さんに気持ちよくなってもらわないといけない。そのためには自分の気持ちを殺して仕事をするわけです。
好きでもない相手に自分の本音とは真逆の対応を必要とする仕事。
性風俗で働かれている患者さんの多くが、気持ちの極度の落ち込み、不眠、死にたくなるなどを訴えますが、お話を聞いているとそういう精神状態になるのもわかるな…と感じます。
気持ちの問題だけではなく、身体へのダメージもとても大きいことは言うまでもありません。性病全般や妊娠、また婦人科系がんのリスクも当然上がってくるわけですからね。
こういう理由から、個人的には究極の肉体労働だと思っています。
お金が必要、が一番の理由
ここまで大変な仕事の一番の魅力、それはやっぱりこれでしょう。
稼ぎがいいこと
始めたきっかけは、なんとなくという方もいましたが、切実にお金が必要という方がやっぱり多かったです。
でもこの記事にも書かれていますが、最近は稼げなくなってきたようですね。
そして一度入ってしまうとなかなか抜け出せない
抜け出す方法がわからない
患者さんがよくお話してくれました。
抜け出せない理由としては、普通の仕事に就く自信やスキルがない、生活習慣の乱れ、それでもほかの仕事やバイトよりも稼ぎがいい...理由はいろいろあるようです。
福祉の力を借りて...
この記事の最後に書かれていました。在籍女性を生活保護などの福祉につなげるために、NPOと連携して弁護士や社会福祉士との無料相談会をやっているところもあるようですね。
個人的にはとても賛成です。
もっと普及してほしいですが、まだ始まったばかりでしょうか。
福祉に繋がる方法を私なりに考えてみました。
社会福祉士(MSW)、精神保健福祉士(PSW)は社会福祉の専門家で、福祉や使える社会資源(生活保護など)に詳しい人です。とくに精神保健福祉士は精神科領域に特化している専門職です。
まずクリニックなり精神科の受診が必要になります。医学的な心のケアを受けながら生活基盤の立て直しを図るため、医師や精神保健福祉士とともに相談しながら進めていくイメージです。
②各市町村にある精神保健福祉センターへ相談
各市町村には必ず精神保健福祉センターというものがあり、相談窓口が存在します。まず相談してみる、というところで利用価値はあると思います。
ただ結構人気?ということで、電話が繋がりにくいところもあるようです。
参考までにリンクを張っておきます。
http://www.zmhwc.jp/centerlist.html(全国精神保健福祉センター長会)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/chusou/jouhou/annai.html
(東京都立中部総合精神保健福祉センター)
↑こういう感じのサイトが、各都道府県に必ずあります。
個人的にかかわった患者さんとの臨床体験をもとに書かせて頂いているので、偏りがあることを最後にお伝えさせてください。
誇りをもってお仕事をされている方もいらっしゃると思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
葉菜