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臨床心理士hanaのひとり妄想diary☆

総合病院勤務です。世の中の出来事を、いち臨床心理士の視点からいろいろ妄想しつつ、考えてみたいと思っています。

元自衛官による宇都宮爆発事件について思ったこと

こんにちは!葉菜です。

朝晩がすっかり冷えるようになってきて、日に日に秋が深まってきました。

 

さて今日は10月23日日曜日に起きた

自衛官による宇都宮爆発事件について

書いていこうと思います。

日に日に、容疑者の素顔や家族背景、動機などが見えてきていますね。

 

 

栗原容疑者はどんな人?

どんな家族?

こんな記事を見つけました。栗原容疑者の実妹さんのインタビュー記事です。

headlines.yahoo.co.jp

 

実妹さんのお話によると、栗原容疑者は

子どものころからアマチュア無線を取ったり、機械いじりが好きな人だったようですね。

 

家族構成は

妻、娘さんの3人家族のようです。

娘さんは精神的な疾患を患っていたこと

妻はその娘の病気の治癒を求めてとある宗教団体に入れ込んでしまったことなどが書かれていました。

栗原容疑者の退職金数千万円もすべて宗教につぎ込んでしまったとか?!

栗原容疑者自身は、娘さんを医療の方に繋げたかったようです。

 

そのことがきっかけで夫婦関係、家族関係がぎくしゃくし始めたようです。

栗原容疑者がご家族に手を挙げてしまう機会もあったそうで

最終的には裁判で負けて離婚、その際家族への暴力がDVと判断され、妻・娘への接近禁止命令が出てしまったようです。

残り少ない財産も折半になってしまったようで、家族も財産も失う形になってしまったようです。

 

ちなみに妻が入れ込んでしまった宗教団体は

「精神病は病気じゃない」などの本を出版している方が代表だとか?!

非常に恐ろしいタイトルですね…。

患者さんやそのご家族の気持ちとして、このように思いたい気持ちは十分理解できます。

ただ疾患にもよりますが、少なからず娘さんの病気(ネット情報で信憑性が不明なため、あえて書きませんでした)は脳の病気の範疇で、しっかりとお薬でコントロールしてあげる必要があります。

 

 

栗原容疑者の心理を推測してみる

栗原容疑者は事件を起こす前、どのような気持ちだったのでしょうか。

ここからは葉菜の妄想になりますが、少し考えてみたいと思います。

 

まず家庭裁判所で敗訴したこと、すなわち自分の主張が通らなかったことはとてもショックだったであろうと感じます。

おそらく栗原容疑者なりにご家族を大切にしてきたつもりだし、娘のことも一生懸命考えてきたのに…接近禁止命令が出ちゃったわけですから。

 

家族からも世間からも

理解してもらえなかった。。。

 

ネット情報ですが、栗原容疑者はSNSなどを使ってしきりに元妻や娘あてに、そして世間にたくさんのメッセージを残しています。

栗原敏勝、家族だった嫁と娘からとんでもないことをされていた!?(Facebook画像あり) 宇都宮爆発、犯人は元自衛官 | 悪善ニュース

 

それだけ消化しきれない思いがあふれていたのでしょう。

ストーカーに近い状態とも言えますが…。

 

強い怒りと孤独感を感じます。

 

 

なぜ無差別殺人のような方法を選んだか?―高齢と強い自己愛?―

このような状況の場合、標的は妻と、その他恨みを持ったり人?と思ったりもしますが、(実際そういう事件も多いですよね)なぜ無差別殺人のような形を取ったのか…。

 

やはりそれは

たくさんの人に、自分の苦しみを知って欲しかった

これだけ苦しんだんだ、と関係ない人を巻き込むことで表現したかった

妻やその他、理解してくれなかった人をたくさん苦しめるため

なのかな、と感じました。

 

強い怒りの背景には、強い自己愛の存在を感じます。

自己愛の強い人は、一般的に“理解してもらえない”ことに過敏に反応します。

 

また高齢である、という点も要因の一つではないかと感じています。

 

 

高齢者の心理

年を重ね高齢になってくると、たくさんの喪失があります。

仕事、健康、家族や友人との死別…。

一つ一つをとっても、喪失は精神的にもこたえることだと思います。

そんな中で、支えになるのが

“人との関係と自分の役割”になります。

特に家族などの身近な存在との関係性はとても重要になります。

 

例えば年を重ねても、“娘の父親である”という役割。

気遣われるだけでなく、気遣う存在が居るということ。

自分が必要とされている、存在しても良い

と感じる瞬間ですね。

実際は娘から「私のことより自分のこと心配してよね!」なんて

強い口調で言われてしまうかもしれませんが(笑)

 

またそのような存在と役割は、喪失の連続の世界から未来を生み出します。

例えば娘の結婚を見届ける。

孫の小学校入学を一緒にお祝いしたい。

こういった具合です。

 

喪失の中にも、希望や夢が含まれる未来が見えてくるわけですね。

 

 

でも栗原容疑者に当てはめると、残念ながらそういう環境ではありません。

少なからず自分の家族(妻と娘?)からは、“居なくなってほしい”存在になります。

これほど悲しいことはありません。

 

あなたは要らない

消えて欲しい

 

実際にそう言われたかどうかはわかりませんが、接近禁止命令というのはそういう意味合いが含まれているわけで…。

それほどのことをしているから、そういう判決になるわけですが…。

 

 

一般市民を巻き込んだ爆発自殺事件が、到底許されるものではありません。

ただ背景を辿っていくと、栗原容疑者を一方的に非難できない、と個人的には感じています。

 

怪我をされた方の、一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。

 

 

本日もありがとうございました!

葉菜