がんについて、あれこれ書いてみましたー小林麻央さんの乳がん発表を受けてー
こんにちは!葉菜です。
先週の海老蔵さんによる、奥さま麻央さんの病状説明は衝撃的でした。しかも進行がん…。
1年8か月経過でまだ手術できずに抗がん剤治療…。あまりの内容に落ち込んだことを思い出します。
なので今日は、小林麻央さんの乳がん発表を受けて、若年性の乳がんやその他がんについて、真面目に、使える情報?を書いてみようと思っています。私は一応緩和ケア科にも所属しているので、がんに関することでわかる範囲のことを書いていきます。
こんな記事が出ていました。3/100人と考えると確率は少ないと言えます。
でも記事にも書かれているとおり、ホルモン療法や分子標的薬が効きづらいトリプルネガティブや若さゆえに進行が非常に速いため、日ごろから気に掛ける必要があるかもしれません。
これは想像ですが、海老蔵さんご夫婦は定期的に人間ドックをされていたのではないかと。それなのに前はなかったものが、突然見つかった!みたいな。
若い方のがんは本当に本当に進行が速いので、まめにチェックが必要だと思います。
自分でチェック!触診を習慣づけよう。
乳がんは自分で発見できる唯一のがんと言われています。
お風呂に入っている時、胸を丁寧に触診し、違和感がないか確認しておくことはとても大切だと思います。
余談ですが葉菜の勤める病院には、何故か女子トイレに乳がんの触診の方法が描いてあるポスターが張ってありますww
下にリンクを張っておきますね!
検診も受けよう!
検診を受けことがない方!ぜひ受けましょう。葉菜も受けました。検査は痛い!と聞いていてかなりビクビクしていましたが、私はあまり痛くありませんでした。検査技師さんがとても丁寧に、かつしっかり行ってくれたのであっという間でしたし、“また受けよう”と思いました。
もし「乳がん」になってしまったら…
ここからは葉菜の個人的な意見になることを、ご了承願います。
まず乳がんは治癒率の高いがんなので、主治医としっかり相談しながら早期に治療を始めることが良いと思います。その他、使える専門家をご紹介します。
以下の情報はがん全般に言えることです。
① 社会福祉士
がん治療が始まると、お仕事をお休みしなくてはならない方もいると思います。各種保険や傷病手当、その他行政で使えるサービスに関しては、院内にいる社会福祉士(MSW)の専門分野になります。
社会福祉士はおそらく、どの病院にも絶対一人はいるはずなので、積極的に活用してほしいです。
② 精神腫瘍科or緩和ケア科
気持ち的な不安感や眠れないといった心理的な症状は、精神腫瘍科または緩和ケア科の担当になります。必要に応じて、気分を落ち着かせるお薬や睡眠導入剤を処方してくれます。
個人的には、投薬だけでなく“しっかり話を聞いてくれる”ところが良いと思います。残念ですが未だに、患者さんが不安感を訴えると抗不安薬を処方して終わり…なんてところもあります。でも、そういうことじゃないですよね!?って葉菜は思っています。
話を聞くのは、臨床心理士の領域でもあるので、もしよかったら使ってください。
※緩和ケアのイメージ
緩和ケア科=ターミナル(終末期)というイメージを持っている方、とても多いと思います。
しかし実際は違います。
もちろんターミナルの方に介入し、医療用麻薬(オピオイド)を使って患者さんのがんの痛み(がん性疼痛)を取ることもします。
しかし緩和ケア科は「全ての痛みの緩和」を目指す科になります。
したがって、がん早期でも経済的な苦しみ、精神的な苦しいなどが生じたらぜひ活用してほしい科になります。
③ 食事療法
これも現場で勤務していての個人的見解であることをご理解ください。
たまに極端な食事療法をされている方がいらっしゃいます。肉や魚のたんぱく質をほとんど取らなないとか、有機野菜の自家製ジュースをひたすら飲むとか…。
私が勤める現場の先生や看護師さんと話の中では、極端な食事制限は逆効果、という結論に至っています。
バランスよく食べるのが、一番ではないかと思います。
④ 自助グループもあります。
これはもちろん任意ですが、各地域で必ずがんの自助グループがあります。がん経験者の方ばかりなので、先輩だからこその知恵やグループ自体に元気をもらう方も多いようです。
がんの方にお話を聞くと“健康な方との間に差を感じてしまい、気持ちを素直に話すのが難しくなる”という方がいらっしゃいます。
こういうところを利用するのも一つかもしれません。
ちなみに、若年性がんのグループもあります(35歳未満)。
いろいろ、思いついたことを書いてみました。
がんは、私の領域の一つでもあるので、今後もまた機会があった時に書いていきます。
長くなってしまいましたが(いつも?)
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
葉菜
アイドル冨田真由さん殺傷事件で思ったこと
こんばんは!葉菜です。
ここのところニュースに事欠かないくらい、いろいろな事件が起きていますね。
個人的には、元ファンモンのファンキー加藤さんの不倫騒動が結構衝撃でした。
ファンとかではないですが、友達の奥さんが不倫相手!って…本当に現実であるんだ…っていう。。。
さて話は戻って、今日は小金井女子大生アイドル殺傷事件を起こした岩埼容疑者について少し書こうと思います。
被害者の冨田真由さんは無事に意識を回復し、内臓の損傷も脳機能の損傷もないということが発表されましたね!
本当によかった…。
後は後遺症が残らないことを祈るばかりですね。
では、さっそく書いていきます!
岩埼容疑者と精神鑑定
冨田さんと結婚したかたとか、時計や花束という形で愛情を伝えたが叶わなかったことに逆上し今回の行動に出た…等、異常ともいえる言動が報道されています。
6日、3か月間の鑑定措置が決定したそうですね。
精神科医による診察、投薬(必要であれば)、臨床心理士による心理検査各種、脳波等の身体検査等々…が行われていくのだと思います。
ニュースで報道されている情報だけで何かを推測することは危険ですが
妄想とも言える極端な思考(極端な理想化と価値下げ)
共感性の欠如
感情コントロールの悪さ
衝動性の高さ
等は見えてくるので、何らかの診断名はつくことが予想されます。
生育歴や知的レベルも気になるところです。
葉菜も以前はよく、精神鑑定の心理検査を担当しました。
うちの場合は(他の病院もそうだと思いますが)、容疑者は隔離室という、外から鍵が掛けられ中からは鍵が掛けられない、ドアノブがない(自殺予防)、トイレとベッドだけのお部屋で過ごしてもらいます。
窓も一応ありますが、絶対に開かないようになっています。
隔離室というとあまりいいイメージがないかもしれませんが、部屋自体はとても明るいです。
でもそこに入る患者さんがしっかりお休みできるように、自傷他害出来ないように最低限のものしか置いてありません。
心理検査も隔離室で行います。
検査者ともう一人、何かあった時にすぐに対応できるように男性看護師や男性スタッフに同席してもらいます。
心理検査は、パーソナリティー検査(ロールシャッハテスト・SCT)と知能検査(WAIS‐Ⅲ)を中心に、複数のテストを組んで行います。
精神科医の本人への緻密な診察、両親などから聞く成育歴、各種心理検査や身体検査の結果を総合して、鑑定書類を作成していきます。
何かしら疾患名が付いたとしても、今は厳罰化が叫ばれているので心神耗弱や心神喪失と認定される可能性は少ないような気もしますが、どうでしょうか?
心神耗弱や心神喪失の場合は、所定の入院機関に一定期間入院または通院することが刑の施行になります。
これは医療観察法と呼ばれるものです。
非常に手厚く、そしてたくさんのお金をかけて行われます。
H28年1月現在で、医療観察法の入院処遇になっている人の人数一覧を見つけましたのでリンクを張っておきます。
心神耗弱や喪失の認定を受ける方の多くは、精神疾患を持っています。
非常に重度の精神疾患なので、ご本人のせいではなく「生まれ持ったもの」が原因になります。
そういう意味では容疑者も障害に振り回された“被害者”と捉えられる、という意見もあるようです。
しかしこの医療観察法は賛否両論があります。
いくら重度でも凶悪な犯罪を起こしているのに、入院や通院でOKだなんて…という意見です。
みなさんはどう思われますか?
今日も最後までありがとうございます!
冨田さんの一日も早い回復を心から祈るばかりです。
また来週♪
葉菜
緊張・不安を緩めるー10秒呼吸法ー
こんばんは!葉菜です。
初夏の陽気になってきましたが、みなさんいかがお過ごしですか?
さて今日は、最近個人的に注目しているセルフ・リラクセーションの一つ
「10秒呼吸法」
について書いていきます。
そもそもセルフ・リラクセーションとは?
一人でできる、緊張や不安の緩めたり気持ちを落ち着かせる方法です。少し前に自律訓練法をご紹介しましたが、これもその一つになります。
精神的な病気で悩まれている方だけでなく、普通に日常生活を送られている方の中にも、不安や緊張で悩まれている方は多いと思います。
例えば人前で行うプレゼンはとても苦手という社会人の方、入学試験など独特の緊張感がある場面では、持っている力を十分に発揮できない学生さん・・・等
みなさんはいかがでしょうか?
10秒呼吸法とは?
腹式呼吸を意識しながら行う呼吸法です。回を重ねれば重ねるほどやり方がしっかり身について、リラクセーション効果も上がってきます。プレゼンに備えて、または入学試験に備えて、など緊張・不安場面に備えて少し前から練習しておくと、本番でより高い効果が得られると思います。
ではさっそく、ご紹介します♪
始める前にー姿勢―
始める前に、姿勢を整えていきましょう。慣れてきたら省略可です。
・体を締めつけているものは緩め、メガネや時計は外しましょう。
・お尻の位置は、深からず浅からずで、あとにもたれてちょうど座りのいい所にしましょう。
・膝の角度は90度より大きく、少しだけ前に足を投げ出すようにしましょう。
・手はモモの上で、座りのいい位置に置きましょう。あるいはお腹に軽く当ててもOKです。
・必要であれば、途中適当に微調整してください。時計もベルトも特に気にならなければ、そのままでもOKだと思います。
方法
ではさっそく始めます。
・まず、いったん背筋をぴんと伸ばして、ゆっくりと息を吐きながら背中の緊張を緩めます。
・そして静かに目を閉じましょう。
吸っている息を口からゆっくり吐き出しましょう。
吐き出せたら、鼻から静かに吸っていきます。 1 2 3 ・・・と3まで数えます。
4 でいったん止めて、またゆっくりと 5 6 7 8 9 10 ・・・と6カウント使って息を吐きだしていきます。
あとは自分のペースで続けてください。
あくまでも無理のない範囲で、ゆったりとした呼吸を続けてください。
呼吸回数に制限はありません。
しばらくしたら徐々に自然な呼吸に戻していきましょう。
大体10秒くらいで戻していきます。
消去動作を必ず!
自然な呼吸に戻したら、消去動作を必ず行ってください。
まずジャンケンのグーを作ります。その後パー、チョキと、手を動かします。
次にひじを曲げたり伸ばしたりしてみましょう。
最後に大きく伸びをして、脱力。
気持ちがスッキリしたところで、終了になります。
実施上の注意
時間や腹式にとらわれ過ぎない。
最初はうまくいかない方も多いと思います。また呼吸に意識を向けるだけで落ち着かなくなる方もいます。時間などは気にせず、自分にとって無理のない自然なリズムとペースを心がけてください。
吸う息より吐く息に重点を置いてください。
イメージとしては、吸う時間の2倍以上の時間をかけて吐くことがポイントです。吐くときは口から細く長く遠くに吐き出すようにします。
また吐くときに、日ごろの疲れや緊張、イライラなどの心のドロドロを吐き出すイメージで行うと、さらに効果が高まります。
消去動作は必ず!
たかが呼吸法・・・なんて思われる方もいると思いますが、思いのほか深いリラックス体験になる方もいます。朝起きてすぐに動こうとするとふらふらするのと一緒で、呼吸法を行った後すぐに動こうとすると危険です。必ず手足を動かしたり、伸びをしたりして、動き出す準備をしっかり行ってください。
葉菜もたまに10秒呼吸法をやりますが、効果はバツグンです。
吐く時に、不安や緊張の塊が出ていくイメージでしょうか。
ヨガの呼吸法と少し似ているかもしれません。
私は大体、10回~20回くらいの呼吸を行いますが、20回行うと呼吸をしっかり行ったことによる程よい疲れ?もあるのか、気分がスッキリと落ち着きます。
緊張や不安は、人としてとても自然な感情であり、大切なものでもあります。
身体に危険を知らせる、一種の防衛反応とも言えるからです。
大切なのは、緊張や不安が強い自分を責めることではありません。
何に緊張や不安を持ちやすいか、そんな自分の傾向をしっかり把握し、対処できるようになることが大切ではないでしょうか。
今日も気づけば、長くなってしまいました。
私の目下の目標は、文章を短く!わかりやすく書くことです。
引き続き頑張っていきます。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
葉菜
「自閉症スペクトラム症を持つ者が職場でトラブルを起こしたときに有効な対処法ー当事者と精神科医の共同研究ー」のご紹介。
こんにちは!葉菜です。
今日は最近読んだ論文の中で興味深かった論文を勝手に紹介したいと思います。
その論文とは
「自閉症スペクトラム症を持つ者が職場でトラブルを起こしたときに有効な対処法―当事者と精神科医の共同研究―」精神科治療学 第31巻 第4号 537-542,2016
というものです。
自閉症スペクトラム症(以下ASD)に関する書籍はたくさん出ていますし、精神科医をはじめとした専門家による、家族や職場の人向けの「ASDの人との付き合い方」みたいな本もたくさん出ていますよね。
しかしこれは
ASDであるご本人がトラブルに有効な対処方法を提案している論文
なのです!
前半はASD当事者による執筆、後半は前半の執筆を受けての精神科医によるコメントで構成されています。
今日は、少しまとめてこの論文を紹介したいと思います。
状況とテーマ
以下のように設定しています。
職場やアルバイト先、大学の研究室でトラブルを起こしてしまった時、その場の責任者(上司、先輩、指導教員)に対してどのようにふるまうべきか、具体的にどう謝ることが問題解決に有効か。
原則的なこと
必ず頭に入れておくべきこととして、3つ挙げています。
① 言い訳をしない。
② 申し訳ございません等の謝罪の言葉のみとする。その先を続けない。
③ 行動の理由や状況説明をしない。
以下、こんな理由を述べています。
職場をはじめとして社会のいろいろな場面では、日頃周囲から「報告を必ずしなさい」と言われる。それに従って、ASDの当事者は、問題が生じた際は状況説明をすることが求められていると認識するのに対して、周囲はその報告は「自分の非を認めない態度である」という認識をするので、認識のずれが生じる。
②に関しては、ASD当事者自身、問題行動の原因を探り解決方法が見えてくれば、同じ問題を繰り返さなくて済むのでそれをやりたいと思っている。しかし当事者がミスやトラブルを生んだ行動は、周囲にとっては当たり前にできる行動なので、その解決策を考える必要もなく、また求められても回答に困ることが多い。その結果、周囲は当事者の意図を「理解できない」ため、「問題を起こしたことについて悪いと思っていない」という誤解に至る。
どうしても反論や自己主張を通したいとき
筆者は「その場で反論は決してお勧めしない」と述べています。どうしてもしたいときは、少なくとも翌日以降に改めお話を聞いてもらう時間を設けるほうが良い、と。そしてその際に、自分なりの解決策を用意しておいてから望むのが良い、と述べています。
理由としては、解決策を自分で考えることによって、向上心があることや正当化ではないということを相手に思わせることができるから、だと述べています。
また相手に対して自分の意見が正しいということを押し付けようとか理解させようとか思うのではなく、あくまで相手の意見も自分の意見も正解であるという立場をとるようにすることがポイントである、と述べています。
さらに会話を円滑に進めるコツ☆
① 「○○してしまい、申し訳ございません」の他に、「わざわざ△△していただいてありがとうございます。」という言葉を添える。
② あくまでも教えてもらう立場であることを認識する。
③ 相手を立てる。
④ 頭ごなしに否定しない。
と、4点を挙げています。
理由としては、まず「ありがとう」という言葉は相手に対する最高の承認であって、相手をプラスの気分にすることができるから。相手の怒りをより鎮めやすくなるということがよく見られる、そうです。
ミスは自分だけではなく相手がしている場合は、自分だけ!と理不尽さを感じることもあるかもしれないが、そこは「我慢が必要」と述べています。
他には、具体例や、当事者の執筆を受けての共同著者の精神科医によるコメントが後半続きます。
いかがだったでしょうか?
私はこれを読んで、ASDの方の視点を改めて学ばせて頂きました。
ASDの当事者の方がいらっしゃったら、共感しながら学べる論文なのではないかと思います。
全文を紹介すると長文になってしまうので、短くまとめてみました!
ぜひご興味がある場合は、取り寄せて読んでみてください♪
今日も最後までありがとうございます!
葉菜
初公判の清原被告のニュースを見て思ったこと
こんばんは!葉菜です。
昨日は清原被告の初公判が東京地裁で行われました。
20席の傍聴席に3769人が集まり、倍率が188倍だとか!さすがの人気です。
検察側は2年半の実刑判決を求刑しているようですね。判決は31日だとか。
どうなるか、私もとても気になっています。
さて、昨日の初公判での清原被告の言動に対して、著名人がコメントされています。
私が見た限りでは、その多くは「残念」といったマイナスのコメントのようです。
例えばこんな感じです。↓
尾木直樹氏が清原和博被告の陳述にガックリ 「ありきたりで情緒的」 (2016年5月17日掲載) - ライブドアニュース
イチ心理士の葉菜としては、「素直に発言されている」と感じ、がっかりや残念といった思いはしませんでした。みなさんはどうでしたでしょうか?
今日は、昨日の初公判の清原選手のニュースを見て思ったことを書いてみます。
テレビからの情報をもとに書いているので、その点をご理解いただけたらと思います。
勝手に期待しすぎでは?
マイナスなコメントの数々を見て、逆に私は「勝手に期待し過ぎでは?」と思いました。2月2日に逮捕されて3月17日に保釈されました。そして昨日5月17日の初公判。保釈後2か月は、どこかの総合病院で糖尿病の治療を受けていたと聞きます。
要するに本格的な精神面の治療はほとんど行われていないわけです。睡眠導入剤や薬物離脱後の精神不安定に対して、何らかの精神科薬は処方されているかもしれませんが。
薬物依存の面がほぼ未治療の段階で、著名な方々が期待するようなことを言う方がよっぽど怪しいと思うのです。薬物からの脱却は、そう簡単なものではないと思います。
私は昨日の清原被告のニュースを見て
「本人が自身で出来る内省(自己を振り返ること)の限界なのだろう」
と思いました。薬物の長期使用による脳のダメージが手伝っている可能性も十分考えられます。薬物の使用期間が長ければ長いほど、以前の姿である「元プロ野球選手 清原和博」に戻ることは難しくなると思います。
あの姿が、清原被告の本当の姿なのかもしれません。
こんな記事があります。国立精神・神経医療研究センターの松本先生のインタビューです。
国立精神・神経医療研究センター・松本俊彦医師が語る清原被告の「治療と更正」 – FRIDAYデジタル
この記事に書かれているとおり、「こんなことで再使用(スリップ)したくなっちゃうの?」というくらいの刺激物で、スリップしたくなってしまうらしいです。こう考えると、街中刺激物だらけになりますね。
こういう点からも、薬物依存からの更生の難しさが伝わってきます。
清原被告の社会復帰のカギは、マスコミや一般市民にもある?
ただでさえ刺激だらけの日常生活に加えて、清原被告の場合は「周りからの期待」が物凄くあるわけです。「前のキヨに戻ってほしい。」そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。
期待は時には嬉しいものですが、はやり大きなプレッシャーになります。
ただでさえ周囲の期待に応えようと、自分を無理に大きく見せたり虚勢を張ってしまうような性格のようなので、さらに更生が茨の道ではないか・・・と勝手に思っています。
そう考えると、本当に清原被告に更生してほしいと願うのであれば、彼の一挙手一投足を報道しそれに対してコメントするのではなく、良い意味でそっと静かにしてあげることが良いのではないか…と思う私なのです。
でもこれは現実的ではないですね。
清原被告は執行猶予が付いた場合、保護観察を希望していると聞きました。
個人的に矯正施設に入ってしっかり治してもらいたいと思っています。
これからの姿、そして治った後の姿は私たちが知っている「今までの清原被告」とは違うかもしれません。
知っている、というより「作り上げた清原被告のイメージ像」という方が適切な表現でしょうか。
とすると、今までのイメージとは違う新しい清原被告の姿を「受け入れる覚悟」が私たち視聴者に求められるのではないか?と勝手に思いました。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
葉奈
「風俗嬢の収入が激減、月収10万円以下で過激サービスを強いられ...性風俗の仕事はもう貧困女性のセイフティネットにならない」を読んで思ったこと。
こんにちは!葉菜です。
先日取り上げた記事に続き、こんな記事を見つけました。
今日はこの記事を読んで思ったことを書いてみようと思います。
私の臨床経験をもとに書いていくので、記事の内容からは少しずれることをご理解ください。
女性にとっての究極の肉体労働だと思う。
これは個人的な意見です。
担当させていただいていた患者さんの中には性風俗産業で働ている女性もいて、その方々のお話を聞いて私が思ったことです。
なぜそう思ったか。それは”男性と女性ではセックス感が違う”という背景からです。
女性はSEXに心の結びつきを求める生き物
こんな研究結果があります。ポルト大学の心理学者フェリックスネートによれば、男女関係において女性のゴールは”(男性と)寄り添うこと”であり、一方の男性のゴールは”からだの関係を持つこと”でした。
「一夜を共にしてから、急に相手男性の態度が冷たくなった」というあるある話?の背景には、こういう男性心理があるようです。
この場合の男性心理を勝手に推測すると、SEXをしたら気持ちも頭も冷静になり改めて考えると、相手女性は付き合い続けたい相手ではなかった、ということになるのでしょうか?
一方女性にとってSEXは相手男性との関係性を深めるための行為なので、「相手男性との関係をスタートさせたい」気持ちの表れと言えるようです。
SEXと心の結びつきがセットになるのが女性、と言うとわかりやすいかもしれません。
SEXと心を分離させて行う仕事。
それをビジネスのツールとして使うためには、精神的な側面を分離させる必要があります。
患者さんの話を聞いていると、肉体的なサービスも大変ですが、疑似恋愛のような?精神的なサービスもかなり求められるようですね。ただ行為すれば良いというものではない。
定収入を得るには顧客がついてくれないとダメなので、心も体もお客さんに気持ちよくなってもらわないといけない。そのためには自分の気持ちを殺して仕事をするわけです。
好きでもない相手に自分の本音とは真逆の対応を必要とする仕事。
性風俗で働かれている患者さんの多くが、気持ちの極度の落ち込み、不眠、死にたくなるなどを訴えますが、お話を聞いているとそういう精神状態になるのもわかるな…と感じます。
気持ちの問題だけではなく、身体へのダメージもとても大きいことは言うまでもありません。性病全般や妊娠、また婦人科系がんのリスクも当然上がってくるわけですからね。
こういう理由から、個人的には究極の肉体労働だと思っています。
お金が必要、が一番の理由
ここまで大変な仕事の一番の魅力、それはやっぱりこれでしょう。
稼ぎがいいこと
始めたきっかけは、なんとなくという方もいましたが、切実にお金が必要という方がやっぱり多かったです。
でもこの記事にも書かれていますが、最近は稼げなくなってきたようですね。
そして一度入ってしまうとなかなか抜け出せない
抜け出す方法がわからない
患者さんがよくお話してくれました。
抜け出せない理由としては、普通の仕事に就く自信やスキルがない、生活習慣の乱れ、それでもほかの仕事やバイトよりも稼ぎがいい...理由はいろいろあるようです。
福祉の力を借りて...
この記事の最後に書かれていました。在籍女性を生活保護などの福祉につなげるために、NPOと連携して弁護士や社会福祉士との無料相談会をやっているところもあるようですね。
個人的にはとても賛成です。
もっと普及してほしいですが、まだ始まったばかりでしょうか。
福祉に繋がる方法を私なりに考えてみました。
社会福祉士(MSW)、精神保健福祉士(PSW)は社会福祉の専門家で、福祉や使える社会資源(生活保護など)に詳しい人です。とくに精神保健福祉士は精神科領域に特化している専門職です。
まずクリニックなり精神科の受診が必要になります。医学的な心のケアを受けながら生活基盤の立て直しを図るため、医師や精神保健福祉士とともに相談しながら進めていくイメージです。
②各市町村にある精神保健福祉センターへ相談
各市町村には必ず精神保健福祉センターというものがあり、相談窓口が存在します。まず相談してみる、というところで利用価値はあると思います。
ただ結構人気?ということで、電話が繋がりにくいところもあるようです。
参考までにリンクを張っておきます。
http://www.zmhwc.jp/centerlist.html(全国精神保健福祉センター長会)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/chusou/jouhou/annai.html
(東京都立中部総合精神保健福祉センター)
↑こういう感じのサイトが、各都道府県に必ずあります。
個人的にかかわった患者さんとの臨床体験をもとに書かせて頂いているので、偏りがあることを最後にお伝えさせてください。
誇りをもってお仕事をされている方もいらっしゃると思います。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
葉菜
「高学歴で低収入、33歳女性の明るすぎる貧困」を読んで思ったこと。
こんにちは!葉菜です。
今朝友人から、“この記事読んでみて”と教えてもらいました。
今日は勝手ながら、この記事を読んでみて思ったことを書いてみます。
「貧困」というカテゴリに
ライターさんが当てはめているだけ?
まず読み終わって最初に思ったのは「貧困に喘ぐ女性の現実」という特集ですが、
“この女性は自分の事を貧困だとあまり思っていないし、そもそも喘いでいない!”
ということ。
客観的にみれば貧困のカテゴリに入るかもしれませんが、ご本人の主観ではそこまで困っていない。
ということは、この女性の一番の悩みは貧困ではない、ということになるかな、と。
この女性の一番の悩みは
子どもの頃からの“環境不適応”だと思う。
“子どもの頃から苛められていて、大学時代は辛すぎて自殺を考えた”
とのこと。
新卒の就職先でもいじめやパワハラに遭った…という記述があることから、この方の一番の苦しみは、“環境に適応できない”ということだと思います。
理由はコニュニケーションの問題?
そう、ご本人はおっしゃっていますね。理由の全部ではないかもしれないけれど、ご本人がおっしゃっているので、そうなんでしょうね。
この女性は知的レベルは非常に高い方なので、“なんか上手く周りとなじめない”ことはすぐに分かるのかもしれません。ただ、“どうしたらよいか”がなかなか見つからなかったのでしょうか。
そういう点では、会話が少なくて済む工場という職場はこの女性には合っていたのかもしれません。
宗教とセックスは彼女にとって大切なコニュニケーションツール。
“彼女を救ったのは宗教とセックスだった”という記述があって、その通りだと思います。でもこの文章の“目的語は何か?”と考えると、記事の内容から考えると「貧困から」になるのでしょうが、彼女の場合は「環境に適応できない(人と上手く交流できない)」から彼女を救った・・・が、正解?なのではないかと思ってしまいました。
× 貧困から彼女を救ったのは、宗教とセックスだった。
〇 環境に適応できない(人と上手く交流できない)から彼女を救ったのは宗教とセックスだった。
この女性にとって、宗教とセックスは人と深く?繋がるための大切な手段なのではないかと思いました。やっと見つけた、人と彼女なりに上手く(?)付き合える方法なのではないでしょうか。
この二つを使うと、人間関係で嫌な思いをしなくて済むのだと思います。
むしろ彼女が主導権を握れ、いじめとは真逆の関係性を築けます。
だからこそ“熱烈”になるのではないでしょうか。
身体を壊してセックスを失ったら・・・
記事を読んでいて、勝手ながらこの女性のことがとても心配になりました。今カレとの関係が終わったとしても、また別の彼を作るだろうと思います。
人と関わるツールとしてセックスが使える限りは、本人も穏やか?だと思います。
ただ、例えば身体などを壊して、大切なツールの一つを失ったら・・・。
宗教の存在もあるので、大学時代ほど思いつめることはないかもしれませんが、抑うつなどの症状が出てくる可能性も否定できません。
臨床心理士の私がこの女性について何かを書くと、この人は精神的な病気か?なんて思われそうですが、とりあえず今は穏やかに生活されている(?)ようなので良いかと(?)思います。
正確に言えば、セックスもリストカットと同じ自傷行為とも言えるので、一概に「良い」と言えませんが・・・。
一番心配なのは、今のバランスを崩した時です。宗教とセックス以外で、人と関われる手段が見つかったらいいのですが・・・。
“先の事を考えていない”と記事には書かれています。否認を使って心を守っているようです。
先の事を考えると、今のバランスを崩すくらいに不安になってしまうのかもしれません。
勝手ですが、この女性の今後のことや、人との関わり方について一緒に考えてくれる第三者がいると、少し良いのかなと思いました。
貧困女性というテーマに戻ると
この女性は取材対象としてどうだったんだろう???
という疑問が残りました。
今日もありがとうございました!
葉菜